三原順さんの没後25年に合わせて、昨年2020年に企画していた「三原順の世界展」札幌開催。新型コロナウィルスの影響を受け延期となりましたが、今年2021年の夏に、なんとか予定していた延期後の日程どおりに開催することが出来ました。三原順さんの故郷である札幌での開催は、私たちにとっても特別な意味があり、悲願でありました。会場で書いていただいたアンケートの集計も終わっておらず、まだゆっくり感慨にふける余裕もないのですが、少しずつ振り返っています。
全体的な流れについては、昨年企画した時点と変わりはありません。それでも1年間、考え直す時間ができたことは、結果的にとても良かったです。一番大きかったのは、展示の最後の方、「許し」のシーンです。当初、許す言葉のあるシーンを集めていたのですが、自分自身でも何か違うような気がしていて。延期された期間の中で考え直して、間接的にでも「許し」への思いがあるシーンにすべて差し替えました。このことで、より深いイメージを示すことが出来たのではないかと思います。1年の延期で、自分としてはこれが一番良かったと思えることでした。
どうやって展示する?を考えながら展示物を決めるために、新聞紙で80x80cmの展示台のサイズの土台を作り。そこに、原画整理の情報から先行して得られた、三原順さんの遺品の手帳やノートのサイズに仮の物を作成して置いて展示台の案を作った5月上旬。展示については素人の私が、悩んで考えたやり方でしたが、設営当日には案外ばっちり1章の展示台を一つこのまま作れました。こんな風に、一つ一つのコーナーに苦心があります。
巡回は現在は白紙状態ですが、コロナ禍が落ち着くまでは私たちも積極的には進めません。世界展は規模がそれなりに大きいので、大阪「三原順の四季」展の巡回という手もあるのですが、私はアホなのか、次は違う趣向の展示を作りたいと思ってしまうのですが、わかりません。そして、「三原順の世界展」の開催にあたって、おそらく、多くの皆様が思っているより多くの労苦が私たちにのしかかっています。気づかってくださる方々には感謝です。すべてを語ったら、ドン引きされてしまうと思うのですが(苦笑)、まずは東京近辺で「三原順の世界展」報告会的なファンミーティングができたら楽しいかもですね。
PS.サイトの移行に伴う細かい作業は、徐々に可能と思いますが、ご不便おかけしておりましたらすみません。